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福島大学

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福島大学農学群食農学類2019年4月開設

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公益財団法人ふくしまフォレスト・エコ・ライフ財団
利用促進担当
遠藤 史貴

大学に進んだ理由

 中学生の頃から理科、特に環境問題に興味があり、大学では環境問題について学びたいという希望がありました。当時、福島大学 教育学部に「生涯教育課程 環境科学教育コース」が新設されたこともあり、環境について学ぶため福島大学に進むことにしました。

大学で学んだこと

 環境指標としての生物に興味があったため、地域の植物相や保全に関する研究をされている黒沢高秀先生の研究室に入り、植物の生態や分類について学びました。卒業研究では、「ふくしま県民の森フォレストパークあだたらの植物相」というテーマで、この場所にどのような植物が生育しているかを調べました。自分の職場のフィールド情報に詳しいことは、プログラムの企画や安全管理などの仕事に役立っています。

就職先を選んだ理由

 大学の卒業研究で森林生態に興味を持った私は、森に関わる仕事に就きたいと考え、福島県や市町村の職員を受験しましたが、試験には受かりませんでした。その後、縁あって郡山市ふれあい科学館を運営していた「郡山市文化・学び振興公社」で働くことができました。科学館では、理科離れをしている子どもたちに、理科に興味を持ってもらうために、科学の実験ショーや科学の原理を使った工作等の企画を行っていました。様々な企画を実施している中で、関心の薄い子どもたちにどのように興味を持ってもらうか、授業では伝えられない科学の面白さや不思議さをどのように伝えるかを考える日々を送っていました。
正規職員ではなかった私は4年後、フォレストパークあだたらで求人が出ていることを知り、「ずっと関心のあった環境問題を森林というフィールドを使って人に伝える仕事をしてみたい。」また、「科学館で得た伝える技術を活かして、子どもたちに森のすばらしさ、大切さを伝えられないだろうか。」と考え今の職場を選びました。

今の仕事について

 フォレストパークあだたらは、「森林(もり)との共生=フォレスト・エコ・ライフ」を普及推進するため福島県が整備した施設です。現在、私たち人間は、かけがえのない地球環境を守るため、自然との共生を考え、実行しなければなりません。全体の70%以上が森林に覆われている福島県では、自然との共生は森林(もり)との共生を意味します。
私が勤めている財団は、この施設を指定管理者として管理運営しています。オートキャンプ場の管理運営、森林環境学習のフィールドおよびプログラムの提供、森林環境学習を行う指導者の養成などを通じて森と人とをつなぐ仕事をしています。また震災後は、放射線の影響で外遊びを制限されている子どもたち向けに、除染した森林を活用した自然体験・自然あそびのプログラムも提供しています。
中学の頃から環境問題に関心を持ち続けてきた結果、大学で学んできた植物分類や植物生態、前職で経験した伝える技術、そして今もお世話になっている福島大学の先生とのつながりなど、今の職場は今までのすべてを活かせる場所といっていいと思います。

学生に向けてのメッセージ

 自分が実現したい夢があるならば、常に自分のやりたい方向を見続けることが必要だと思います。一方で、まだ自分に迷いがあるのなら、今まで関心の薄かった分野にチャレンジしてみることもいいと思います。もしかしたら新しい可能性が開けるかもしれません。私の場合、自身の性格もあり接客に関わる仕事はしないと思っていました。しかし、接客や子どもたちとのかかわりを経て、人に伝えることの大切さ面白さを体験し、結果的に今の仕事に活かされています。
自分の夢を実現するため、自分の可能性を試すため、新たな自分に出会うために大学は適した環境だと思います。授業だけでなく、人とのかかわりや社会へのつながり等大学で得られることはまちがいなくその後の人生を豊かなものにしてくれるはずです。

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