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福島大学

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福島大学農学群食農学類2019年4月開設

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鈴木農場
鈴木 智哉

農業系大学に進んだ理由

 実家が農家だったことで、小さい頃から農業に触れる機会がたくさんありました。その仕事の大変さを近くで見ていたからこそ、将来は農業ではない別のジャンルの職につきたいと考えていました。しかし、高校1年生の春に東日本大震災を経験しました。当たり前に生活していた生活が一気に変わり、今後家の農業ができるかどうかも全くわからない状況に陥りました。その時に、代々続いて来た家の農業はどうなるのか、当たり前のように生活して来た日々はどうなってしまうのか、高校生ながらとても不安を感じると同時に、福島県の農業がこれから衰退してしまうのはいけないと思いました。高校生ながら自分の置かれた農家の息子という立ち位置と、福島県の農業を持続させなければいけないという根拠のない責任感を感じました。そこで農業についてまずは勉強してみようと思い、農業系大学を志望することにしました。

大学で学んだこと

 東京農業大学に進学し、農業経営や農業政策を専攻し、それらの講義を受講すると同時に、農業実習をする部活に入部しました。この部活は、全国各地の農家に住み込みで、農家と同じ生活をするという部活です。たくさんの農家と出会い、農業について議論することで、より農業に対しての興味が湧いて来ました。大学以外でも、毎週末に東京青山Farmer'smarketに地元の農家から野菜を仕入れて販売したり、野菜に特化したレストランで3年間アルバイトもしました。これらの経験をすぐに実家の経営に活かしたいと思い、卒業後すぐに実家で農業をはじめました。

今の仕事について

 今、私は福島県郡山市で、野菜と米を栽培しています。野菜に関しては、年間300品種の野菜を栽培している少量多品目栽培というものに取り組んでいます。もちろんメジャーな野菜からマイナーな野菜まで栽培していて、販売先も様々です。特に飲食店に販売する機会が増えて来ている今、たくさんのシェフさんと知り合うこともできました。自分は食べることが好きで、自分の野菜をシェフの方々に使ってもらい、それを食べた時に、農業をしていてよかったなと強く感じます。毎日学びの連続で、技術的なところはもちろん、知識面でも覚えることがたくさんありますが、とてもやりがいを感じる日々を送っています。「福島って美味しい食べ物がたくさんあるよね」と全国から美味しい食べ物を食べに福島にくるような食の都ふくしまを作るのが今の私の最大の目標です。

高校生に向けてのメッセージ

 高校生のみなさんにはたくさんの選択肢が広がっていると思います。自分の中で興味のあることにはたくさん今のうちにチャレンジして見てください。小さいきっかけが将来いろいろなところで活きてくるはずです。自分は好きなことを仕事にしています。そのおかげで社会に出てからとても楽しい毎日を送っています。自分の興味があることはなんだろう。ゆっくり考えながら見えて来たその興味を大事にして、将来の進路選択に活かしてください。

高校生に向けてのメッセージ

 私のように、大学入学時にはこれからどんなことを学びたいのか、将来どんな仕事をしたいのかまだビジョンがはっきり見えていない方もいらっしゃるかと思います。講義や実習で食と農にかかわる様々な経験と知識を得ていただき、自分のやりたいことを見つけ出してください。

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